Art Award おおたかの森 2024
募集内容

まちの新たなシンボルとなる、立体アート作品を募集します。

大賞作品(1点)を、流山おおたかの森S・C FLAPSに面する歩道沿いのスペースに実際に設置します。(2025年1月頃に設置し約1年の展示を想定、期間は予定につき変更となる場合があります)

【大賞作品設置場所について】

  • 流山おおたかの森S・C FLAPSに面する歩道沿いのスペース
  • 人々が集い、多様な活動を展開することができるウォーカブルな場所という特性を活かした作品を期待します。
  • ※歩道は現在リニューアル工事中

参考

  • 設置場所1
  • 設置場所2
  • ※詳細は「審査方法」ならびに「応募方法」をお読みください。
  • ※必ず「作品仕様」ならびに「応募上の注意事項」に記載の条件を確認してご応募ください。
審査員
  • 山峰潤也
    キュレーター/プロデューサー、株式会社NYAW 代表取締役/東京藝術大学 客員教授
  • 小沼俊一郎
    流山おおたかの森S・C 東神開発株式会社 SC事業本部 千葉事業部長
  • 大賞 1点 : 賞金20万円
  • 優秀賞 2点 : 賞金5万円
  • ※別途、一次審査通過者(上位3組)に制作補助金を各30万円支給します(グループ応募の場合はグループ単位での支給)。
募集期間

2024年5月31日(金)~8月4日(日)23:59まで

審査方法

一次審査:書類審査(PDFデータ、最終審査に進む3作品を選考)

  • ※一次審査通過者には実際に作品を制作していただきます。

最終審査:実際に制作した作品を流山おおたかの森S・Cに持ち込んで仮設置し、2024年11月2日(土)~24日(日)の期間中、一般投票を実施

一般投票結果と審査員評価を踏まえ、大賞・優秀賞を選出

応募総数

18点

大賞

街のぬいしろ

「街のぬいしろ」
青沼優介

流山市は、この20年で目覚ましい発展を遂げている。人口の増加により生まれた文化や世代が交わる接点、その中心が「流山おおたかの森」である。多様な人が暮らすこの街に「街のぬいしろ」と名付けた彫刻作品を設置したい。リボンのような造形は終わりのないこの街の持続性を表し、バラバラな帯は角度によって一つに見える。エリアが持つ文化や都市を包括する力とその可能性を表現している。

優秀賞

Wing Ring

「Wing Ring」
藤沢 恵

人と人との繋がりをテーマとし、待ち合わせ場所として利用されるようなシンボリックな作品を目指しています。地域の方々の地元への誇りと愛着が深まると同時に、より愛される街に発展することを願い、真鍮でハートを描きました。また、未来への飛翔の意を込めて、大鷹の翼を複数の石材で表現しました。希望と願いを背負った大鷹が大空にはばたく様をイメージしています。

境

「境」
林 岳

この作品は「境界」をテーマにしています。石をギリギリまで薄くした作品で、所々穴があいていて向こう側が覗けるようになっています。本来人間が見ることのできない、石の内側を探求する試みから展開した作品です。流山おおたかの森という土地は名前が表すように野生と人間との境界のような場所だと感じました。曖昧で見づらいけど確かにあって秩序を保っている「境界」を再認識したいと考えました。

審査員総評
  • 山峰潤也

    山峰潤也(キュレーター/プロデューサー、株式会社NYAW 代表取締役/東京藝術大学 客員教授)

    流山おおたかの森は、若いファミリーが多く、これからの時代を予感させる街である。こうした街にとって、多くの人が目にする場所に展示するこのアートを決めるということは、一つの象徴やカラーを決めてしまうからである。その重要な判断が求められる中で、意欲的な作品が集まったことは、この街への希望に繋がるような気がした。

    今回、厳選なる審査の結果、青沼優介氏の「街のぬいしろ」という作品に決定したが、連続する局面の中に都市の風景や人々の暮らしが映り込み、またそこから新しい広がりを予見させてくれることが、投票に訪れた人の共感を呼んだのではないだろうか。この作品がこれから人々に愛され、街に育まれ、また街にそれを反射していく存在となることを期待している。


小沼俊一郎(流山おおたかの森S・C 東神開発株式会社 SC事業本部 千葉事業部長)

本年新設した同部門は、ご自身で立体作品を制作いただくことが条件となり、応募数が未知数でしたが、18点のご応募をいただきました。初年度にご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございます。

応募作品はどれもクオリティが高く、アワードの進化を感じた審査となりました。設置場所やまちのことをよく考えた作品が多い印象でしたが、特に大賞となった「街のぬいしろ」は、歩きながら見ることで作品の見え方が変わり、歩道沿いへの設置をうまく捉えていました。実際に設置されるのが今から楽しみです。

流山おおたかの森S・Cでは、今後もこの取り組みを続けることで、文化の息づくまちづくりを進めてまいります。

来年度のご応募、お待ちしております。

総括

今回、これまでの「流山おおたかの森S・Cを彩る作品」の募集から、「まちを彩る作品」の募集として同部門を新設いたしました。当SCとして、立体アート作品の募集は初の取り組みであり、試行錯誤のうえ開催をさせていただきました。ですが、アワードはアーティストからの応募が無くては成り立ちません。審査員の存在も重要です。

改めまして、初年度にご応募いただいたアーティストの皆さま、審査をご担当いただいた山峰様にお礼申し上げます。
また、実際に制作した3作品を展示した最終審査では、大変多くのお客さまにご覧いただけました。投票に参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

アーティストが作品の構想を練る際、審査員が審査をする際、お客さまが作品を投票する際、皆がこのまちを考え、そのプロセス自体がまちづくりに繋がると思えるアワードとなりました。

今後もまちづくりの一環として、本アワードを続けてまいりますので、引き続きご注目いただけますと幸いです。