流山おおたかの森S・C グラフィックアワード2023
募集内容
  • 「LOVE 流山」をテーマとした平面作品
  • ※作品モチーフは、流山市に実在する場所でも、モチーフにした抽象的な表現でも、どちらでも構いません。
  • ※作品情報には、タイトル、コンセプト、モチーフにした流山市のスポット/魅力、そこを選んだ理由/エピソードを一緒に記載ください。
  • ※今回、初めて流山市を訪れた方の募集もお待ちしております。
審査員
  • 坂崎千春
    絵本作家、イラストレーター
  • 河尻和佳子
    流山市総合政策部 マーケティング課 課長
  • 小沼俊一郎
    流山おおたかの森S・C 東神開発株式会社 SC事業本部 千葉事業部長
  • 大賞 1点 : 賞金20万円
  • 優秀賞 2点 : 賞金5万円
  • 入選 7点 : 賞品・記念品など贈呈
  • ※大賞・優秀賞・入選作品は、流山おおたかの森S・Cの館内広報物、イベント関連などに使用する場合があります。
募集期間

2023年6月29日(木)~9月13日(水)23:59まで

審査方法

一次審査:最終審査で展示を行う入選作品10点を、審査員により選考します。

最終審査:入選作品10点をA2サイズで出力し、2023年11月3日(金・祝)~19日(日)の期間中、流山おおたかの森S・Cにて展示し、一般投票を行います。
審査員評価と投票結果を踏まえ、大賞・優秀賞を決定します。

応募総数

75点

投票総数

881票

大賞

青空と木漏れ日の下で笑顔になれる空間

「青空と木漏れ日の下で笑顔になれる空間」
阿木理香

<コンセプト>

色々な人が色々な目的で、この場所に集まる。
仕事に行く人、帰宅する人、散歩する人、遊びに来る人、買い物に来る人、目的は違えど、車や電車に乗ってこの地に降り立てば、たくさんの緑とLOVEに迎えられ、自然と笑みが広がっていく。時と共に心と体が潤っていく様子や嬉しい様子をハートで表現、この状況を空から眺めている“おおたか”も、たくさんの色を使って心豊かになっている様子を表現しました。

<モチーフにした流山市のスポット/魅力>

流山おおたかの森駅の南口の広場と木製スロープ、流山市にあるたくさんの公園をモチーフにしました。

<そこを選んだ理由/エピソード>

流山おおたかの森駅の南口を出ると、目の前に広がる大きな広場が印象的でした。広々とした空間の周りには、ぬくもりのある木製のスロープがあり、建物を一部木製の柵で覆うなど、緑色と茶色のコントラストが、居心地の良さを演出してくれて、まるで公園の中にいるかのような気分になりました。流山市には公園がたくさんある印象でしたので、この広場とたくさんの公園をモチーフにしてみました。

優秀賞

  • NAGAREYAMA プラネット

    「NAGAREYAMA プラネット」
    横村知美

    <コンセプト>

    私はまだ一度も訪れたことのない流山市ですが、調べていく中でさまざまな魅力があることを知りました。自分にとって、流山市は近い場所ではありませんが、行けばきっと素晴らしい出会いがあると感じさせてくれる憧れの惑星のようです。これから先もたくさんの人が訪れ、市の魅力を知ってほしいという気持ちを込めて、噂を聞きつけて宇宙からも来訪者が訪れるような、流山市の楽しさが伝わる賑やかな一枚にしました。

    <モチーフにした流山市のスポット/魅力>

    流山ぐりーんバス/駅/蔵のカフェ/運河水辺公園/つくばエクスプレス/森のマルシェ/一茶双樹記念館

    <そこを選んだ理由/エピソード>

    流山市は自然と人が仲良く暮らしている街という印象から、オオタカと葉っぱが惑星から飛び出したような構図にしました。
    惑星の中には、流山市の緑豊かな自然や歴史ある街並み、交通の便が良く、わくわく感を感じながら生活できる環境が整っている様子など、流山市の魅力を盛り込んでいます。
    外から見ていてもたくさんの魅力がある街だと感じたので、その様子が伝わるイラストにしました。

  • 好き=LOVEを育てる街

    「好き=LOVEを育てる街」
    友野沙羅

    <コンセプト>

    人との集い、食事、趣味、仕事、買い物、暮らし、美容など人々の“好き”を育てることで、人々から好かれる街、流山おおたかの森。
    さまざまな“好き”をのせた花びらが舞う流山おおたかの森を楽しむ人々と、そんな街に新たに惹かれ鷹に連れられてやってくる人々。
    皆この街で自分の“好き”を謳歌しこの街を愛しています。

    <モチーフにした流山市のスポット/魅力>

    流山おおたかの森駅から流山おおたかの森S・Cへの連絡通路、および駅前広場

    <そこを選んだ理由/エピソード>

    流山おおたかの森S・Cに向かう連絡通路を通る時、友達とのお喋り、ランチ、映画、服と靴などこれからする“好き”なことへの期待とときめきで心が弾みます。通る他の人々も笑顔が溢れていて同じ気持ちであることが伺えます。
    よって、ここが好きなことへのボルテージが上がっていく場所、つまりおおたかの森で“好き”を育む入口と考え選びました。連絡通路は、“好き”を求めてやってきた人々を誘うリボンで表現しています。

入選

  • Welcome Nagareyama city

    「Welcome Nagareyama city」
    松本美穂

    <コンセプト>

    自然豊かでありながら洗練された建築物やたくさんの人々に囲まれる生活を送れる流山市の一日を表現しました。平面グラフィックの下部から中央部は朝と昼の生活を、上部はたくさんの明かりで包まれた夜の街並みをイメージし、流山市の多様な側面を伝えられるように制作しました。

    <モチーフにした流山市のスポット/魅力>

    市内で暮らす人々の一日の生活、流山おおたかの森駅周辺や東武鉄道、市内のマンション

    <そこを選んだ理由/エピソード>

    流山市は自然もありながら開発された流山おおたかの森駅周辺も存在し、子どもを持つ方だけではなく誰でも住みやすい環境づくりを心掛けている多面的な顔を持つ街だと感じました。このような魅力を伝えるために共感のできるモチーフとして、市内で暮らす人々の一日の生活を中心に表現しました。

  • LOVEを探せ

    「LOVEを探せ」
    管 拓也

    <コンセプト>

    カラフルなおおたかの中にいくつもの「LOVE」が隠れています。いくつ見つけられるか楽しみながら見てもらえると幸いです。

    <モチーフにした流山市のスポット/魅力>

    流山市全体を巨大でカラフルなオオタカに見立てて描きました。

    <そこを選んだ理由/エピソード>

    流山が一つのカラフルなオオタカであり有機的につながる森をイメージして制作しました。

  • 人と、豊かな自然が共存する街

    「人と、豊かな自然が共存する街」
    大友 淳

    <コンセプト>

    流山市のシンボルとなっているおおたかに加え、子育て世代をはじめとする家族が自然と共存する、また著しい人口増加率の要因でもある緑が豊かで住みやすい地域であることをイラストレーションを用いて表現しました。
    発展が目覚ましい流山市と重ね、無限の展開が可能な幾何学模様のみで構成したデザインで、今後の可能性を秘めた街の未来を描き環境の良さを訴求したものです。

    <モチーフにした流山市のスポット/魅力>

    流山おおたかの森駅やS・C周辺をモチーフとしました。

    <そこを選んだ理由/エピソード>

    帰省のため流山おおたかの森S・C周辺を通る度に、人々が笑顔で生活している様子が目に止まり、年を追うごとに街が豊かになっていると感じました。
    さまざまなメディアで著名人等がPRし後押しすることが増え、街が活性化されている様を実感したため、思い出深く、かつ流山市の玄関口でもあるS・C周辺をモチーフとしました。

  • 街とみどりとおおたか

    「街とみどりとおおたか」
    林 あかね

    <コンセプト>

    緑豊かで、ショッピングもできる場所。
    街と森が共存するカラフルに楽しめる場所をイメージにしました。
    また、おおたかがいつまでも暮らせる森であってほしいと思いを込めました。

    <モチーフにした流山市のスポット/魅力>

    GREEN PATH

    <そこを選んだ理由/エピソード>

    高架下の施設はいつでも行ける隠れ家のようで、とても好きです。
    つくばエクスプレス高架下のボタニカルパークは緑を感じられるとても魅力的な場所です。のんびり散歩に訪れたいです。

  • Nature

    「Nature」
    鎌田未波

    <コンセプト>

    豊かな流山市をコンセプトにした作品です。さまざまな植物が土手沿いや近隣の公園に植生していることや、江戸川や水鳥の池で多様な生態系が育まれていることに注目して賑やかさをテーマに制作を進めました。オオタカが広い空を飛び回り、地上では散歩に来た犬や虫たちが水場で楽しそうに暮らしています。このグラフィックを見た人に流山市の魅力が伝わり、少しでも多くの人が訪れることを願っています。

    <モチーフにした流山市のスポット/魅力>

    江戸川の土手をモチーフに選びました。

    <そこを選んだ理由/エピソード>

    流山市には実際に訪れたことがなく、今回のグラフィックアワードで初めて存在を耳にしました。制作にあたって、どんな市なのか雰囲気を掴もうとグーグルストリートビューで街を巡ってみました。公園や駅前などさまざまな場所を巡っていく中で特に感動したのが江戸川土手の景色でした。木々と空と川の調和や眩しく差し込む陽の光に美しさを感じ、この自然の豊かさを表現したいと思いモチーフに選びました。

  • ハーモニー

    「ハーモニー」
    佐々木のどか

    <コンセプト>

    おおたかの森を訪れた時に、大好きな家族や友人と買い物を楽しむ人や、大切な一人の時間をゆっくりと過ごす人など、自分と自分の周りへの愛を大切にしている人が多く集まっていると思いました。街が綺麗で緑も活き活きしていることからも、街への愛も同時に感じました。実際に見た風景をもとに、その時の楽しさが伝わるように人や緑、お店をあちこちに描き、人と街が明るく調和している雰囲気を思い出しながら制作しました。

    <モチーフにした流山市のスポット/魅力>

    流山おおたかの森駅周辺、GREEN PATH、訪れている人々、多様な植物

    <そこを選んだ理由/エピソード>

    今回の応募をきっかけに、高架下のGREEN PATHの存在を知り、その周辺を歩きました。緑が多く、素敵なお店がいくつもあり、植物の種類も多くて、歩いていて楽しかったです。調べてみると、流山おおたかの森駅や周辺の公園などではパンジー、すみれ、クリスマスローズなど、季節によって色々な花も咲くようなので描きました。

  • みんなが描く流山

    「みんなが描く流山」
    太田 光

    <コンセプト>

    大好きな流山市を象徴的なイメージとリアルを織り交ぜ描きました。外部もわかるような流山市のイメージや魅力に加えて、長年居住したからこそわかる魅力も描くことで、流山の魅力を余すことなく描けるよう努めました。
    「象徴とリアル」という主題の輪郭をより鮮明にするため、イラストと写真を織り交ぜた作品にしています。使用した写真やイラストの参考にした素材はすべて流山市内のものです。

    <モチーフにした流山市のスポット/魅力>

    • SCやFLAPS等の駅周辺施設
    • 個性ある魅力的な店舗
    • 流山市で出会った「人」

    <そこを選んだ理由/エピソード>

    流山市の最大の魅力といえば、近年開発された駅周辺の空間です。コンセプチュアルで美しく、かつ老若男女問わず住み良い街になっています。これは私個人ならず多くの方が感じるところであると考えています。
    魅力的な環境と人々、これらが共存するからこそ流山は唯一無二の豊かな都市になっていると考え今回の題材にしました。

審査員総評

  • 坂崎千春

    撮影/黒澤義教

    坂崎千春(絵本作家、イラストレーター)

    グラフィックアワードの平面部門が5回目を迎えることができ、大変嬉しく思います。
    今年のテーマは「LOVE 流山」でしたが、街をメインに描いたもの、人をメインに描いたもの、LOVEという文字を使用したもの、という三つのアプローチがあった印象です。
    年々レベルが上がっていて、入選作品を10点に絞るのが大変でした。

    大賞の阿木理香さんの「青空と木漏れ日の下で笑顔になれる空間」は、タイトルがそのままグラフィックになっているような素敵な作品でした。たくさんのモチーフと色を使っていますが、すべてが調和して美しくまとめられています。
    横村知美さんの「NAGAREYAMA プラネット」は、流山市を惑星に見立ててそこからおおたかと葉っぱが飛び出しているような構図が楽しいです。
    友野沙羅さんの「好き=LOVEを育てる街」は、「好き」という気持ちが空を駆け上っていくような心地よさを感じました。

    一般投票で選ばれた上記の3枚はどれも街、空間をメインに描いたものになりましたが、私としては人をメインに描いた作品にも優秀賞をあげたかった気持ちです。

    佐々木のどかさんの「ハーモニー」は、街に暮らす人々の何気ない表情が描かれていて、今年のテーマである「LOVE」が伝わってきて、とても好きな作品でした。
    太田 光さんの「みんなが描く流山」は、似顔絵のようなモノクロのイラストと写真を組み合わせて、イメージとリアルをうまく融合させていました。

    参加してくださった方々、素晴らしい作品をありがとうございました。


河尻和佳子(流山市総合政策部 マーケティング課 課長)

今年のテーマは「LOVE 流山」。流山は、蔵が残る江戸情緒が感じられるエリア、緑豊かな森や公園が広がるエリア、商業施設が集まるエリアなど、多様な魅力がある街です。
今回の応募作品には、それらが多く表現されており、それぞれの好きな流山を発見することもできました。

流山が住みたい、住み続けたい街であるためには、街の「好き」をたくさん見つけていくことが大切なのかもしれません。グラフィックアートは、視覚によるインパクトで分かりやすく「好き」を伝えることができる特徴があると思います。本アワードも5回目となり、まちづくりの一環として継続して企画しておられる東神開発株式会社さまに感謝申し上げます。


小沼俊一郎(流山おおたかの森S・C 東神開発株式会社 SC事業本部 千葉事業部長)

まちづくりの取り組みとしてスタートした「流山おおたかの森S・C グラフィックアワード」は本年で5回目の開催となりました。
参加者の皆さま、地域の皆さまと共にここまで継続できましたことを主催者として深く御礼申し上げます。

本年度は「LOVE 流山」をテーマに募集させていただき、流山市のさまざまな部分にスポットをあてた作品が集まりました。
それぞれのエピソードを拝見しながら、まちへの愛着や思い出を感じ、S・Cの開業以降、流山のまちづくりに携わらせていただいてきた当社として大変嬉しく思いながら審査をさせていただきました。

流山おおたかの森S・Cは今後、コミュニティとサスティナビリティをキーワードに、カルチャーの創造、SCとしての社会的価値の創出を通じてエリア全体の価値を高めるまちづくりに取り組み、流山市のさらなる発展に少しでも寄与していければと考えております。

今後とも変わらぬご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。

総括

流山おおたかの森S・C グラフィックアワードは、多様なクリエイター・地域の方々との共創により、地域に文化的な土壌を育てることを目指す、地域参加型のまちづくりの取り組みです。

5回目を迎えた平面グラフィック部門では、テーマを「LOVE 流山」に設定。
さまざまなエリアや人々など、多様な面を持つ流山市をPRする作品を募集いたしました。地域参加型の審査プロセスを重視し、応募総数75点のうち、一次審査を通過した入選作品10点は流山おおたかの森S・C/森のまち広場にて展示し、一般投票を行いました。

一次審査では、三つの審査基準『文化のまちづくりを先導するポジティブな表現、地域のシビックプライドを高めるクオリティ、地域の創造力を刺激する独創性・芸術性』に基づき、審査員により最終審査へ進める10作品を選定。大賞1点・優秀賞2点は、最終審査となる地域の皆さまの一般投票で決定いたしました。

森のまち広場で、作品を鑑賞し投票いただく光景はすっかりお馴染みとなり、回を重ねるごとに地域参加型の取り組みとして定着しつつあることを感じました。

今後につきましても、本アワードを起点として、さまざまな形で地域とクリエイターとの接点を創出し、文化の土壌づくりに向けた展開を模索してまいりますので、引き続きご注目いただけますと幸いです。

本アワードにご参加いただきましたすべての皆さまへ、心よりお礼申し上げます。