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2023/10/26 10:00

【結果速報】2023年のグッドデザイン大賞が千葉県の高齢者施設「52間の縁側」に決定

2023年度グッドデザイン大賞は「52間の縁側」

公益財団法人日本デザイン振興会が主催する、2023年度グッドデザイン賞の大賞が発表された。受賞したのは千葉県八千代市の高齢者施設「52間の縁側」。

「グッドデザイン大賞」は、その年に受賞したすべてのグッドデザイン賞受賞対象の中で最も優れたデザインと認められるものに贈られる最高賞。2023年度は審査委員長をクリエイティブディレクターの齋藤精一、副審査委員長はプロダクトデザイナーの倉本仁と建築家の永山祐子が務め、「アウトカムがあるデザイン」をテーマに掲げて募集がおこなわれた。5,447件の審査対象の中から1,548件の受賞が決定。その中からファイナリスト5件が選ばれ、一般投票および最終プレゼンテーション審査により大賞1点が選出された。

大賞は、有限会社オールフォアワンと株式会社山﨑健太郎デザインワークショップによる老人デイサービスセンター「52間の縁側」。千葉県八千代市の細長い敷地に立地し、地域の人たちが気軽に立ち寄れる縁側のような施設だ。デイサービスだけでなくカフェや寺子屋、公衆浴場などを揃え、地域で助け合う共生型デイサービスを目指す。

施設を利用する高齢者だけでなくその家族、子どもや地域住民など誰にとっても居場所となり、困ったときに助け会える福祉の地域拠点として機能している。

審査委員長の齋藤は今年の全審査プロセスを振り返り、デザインとは「北極星を見つけること」ではなく「北極星に向かい一歩を踏み出すこと」なのではないかと思うようになったと語る。今年の大賞について、ローカルイシューの解決にむけて事業者・建築家・施設利用者・地域住民といったさまざまな方たちがともに始め、アップデートし続ける活動帯であることを高く評価。「大きなマーケットだから建築を作るべきという経済合理性だけではなく、マーケットが小さくてもデザインを必要としているところにデザインが届いたように強く感じた」と講評した。

受賞した有限会社オールフォアワンの石井英寿は「皆さんのおかげです。それ以上の言葉はありません」と感無量の様子で審査員からの祝辞を受けた。

なおグッドデザイン大賞のほか、グッドデザイン金賞やグッドフォーカス賞など、グッドデザイン賞受賞作全点を紹介する「GOOD DESIGN EXHIBITION 2023」が、東京・六本木の東京ミッドタウン内各所にて10月29日まで開催されている。

https://www.g-mark.org/award/

初出:デザイン情報サイト「JDN」
https://www.japandesign.ne.jp/news/2023/10/73639/

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