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2019/12/20 10:00

【結果速報】太陽系外惑星系の名前が決定、日本からの命名は「カムイ」「ちゅら」

【結果速報】太陽系外惑星系の名前が決定、日本からの命名は「カムイ」「ちゅら」クレジット:国際天文学連合(IAU)

天文学の国際団体「国際天文学連合(IAU)」が2019年夏に開催した、「太陽系外惑星命名キャンペーン(IAU100 NameExoWorlds)」。12月17日にその最終結果が発表され、日本に割り当てられた太陽系外惑星には、恒星に「カムイ」、惑星に「ちゅら」という名前がつけられることに決まった。

この企画は、私たちの住む太陽系の外にある恒星と惑星のセット『太陽系外惑星系』の名前を世界的に公募するというもの。いま見つかっている太陽系外惑星系を世界中の国と地域に1つずつ割り当てて、それぞれの国内で名前を公募した。日本では、かんむり座にある恒星『HD 145457』と、その周りを回る惑星『HD 145457 b』の名前が募集された。

かんむり座の片隅でかがやく恒星『カムイ(HD 145457)』。距離は410光年で、この星の周りを巨大ガス惑星『ちゅら(HD 145457 b)』が周っている(クレジット:大西浩次)

日本では総計696組の応募があり、一次選考で絞り込んだ後、特別選考委員会による審査・投票が行われ、そこで最上位を得た名称をIAUに提案し決定を待った。特別選考委員は、宇宙飛行士の山崎直子さん、元プロ野球選手の王貞治さん、「はやぶさ2」ミッションマネージャーの吉川真さん、プラネタリウムクリエーターのKAGAYAさんら国内各界の有識者10名が務めた。

選ばれた名前は二つとも、自然に対する人々の畏敬や賛美の思いから生まれた言葉だ。「カムイ」はアイヌ語、「ちゅら」は沖縄・琉球語で、2019年が国際連合の定める「国際先住民族言語年」であることも勘案された。ほか、計100あまりの太陽系外惑星系には、キャンペーンに参加した国・地域の歴史や文化を体現する名前がつけられている。

今回のキャンペーンで決定された太陽系外惑星系の名前は、世界共通の公式な天体名として今後も広く使われていくことになる。

公式ホームページ
https://prc.nao.ac.jp/iau/exoworlds2019/

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