TOKYO MIDTOWN AWARD 2024 アートコンペ
協力:合同会社生活と表現
10月19日に受賞作品が発表された「Tokyo Midtown Award 2018」。現在、東京ミッドタウン プラザB1では全受賞・ファイナリスト作品が展示されている。
受賞作品を直に見られる、なかなかない機会。しかも、今年の展示はこれまでとちょっと違う!
デザインコンペの展示は、受賞作4点とファイナリスト6点の10作品。それぞれ模型と、1次審査の対象となったプレゼンテーションシート、審査員のコメントが見られる。場所はプラザB1「意心帰」付近(無印良品の近く)。
注目ポイントは、2次審査進出時に制作された模型だけでなく、1次審査の対象となったプレゼンテーションシートと審査員コメントも展示されていること。これからデザインコンペへの応募を考えている人や、仕事・学校でデザインをされる方は必見!提案のまとめ方が参考になるのでは。
また、受賞作品の並びに、過去10年の受賞作から商品化・イベント化された17点も展示中だ。「富士山グラス」「歌舞伎フェイスパック」などの定番化した商品から、2018年グッドデザイン賞を受賞した「浮世絵プチプチ」や、今年9月に商品化されたばかりの「東京はしおき」も。
※デザインコンペの作品は、11月12日(月)以降は東京ミッドタウン館内(サントリー美術館横)で約1年間展示される
アートコンペ受賞作品の展示は例年と異なり、一部の作品が時間とともに変化していくからびっくり。
グランプリ「息を建てる/都市を植える」(青沼優介さん)は、蒲公英(たんぽぽ)の綿毛で“新陳代謝する都市”を表現した作品。残念なことに展示中の10月22日、大きく崩れてしまったが、作家がコメントを発表し復旧した上で、展示が続いている。壊れることと建てることを繰り返してゆく現実の都市を思い起こし、深く考えさせる、コンセプチュアルな作品だ。
優秀賞/審査員特別賞「愛おもう屋台」(田中優菜さん)は、展示期間中に作者の田中さんが作品前に立って鑑賞者とコミュニケーションをはかり、それを展示装飾に反映させる参加型の作品。会期終了まで、訪れる人達にとっての「愛」とは何かが書かれた紙が、屋台の彩りとして増え続けるそうだ。
もちろん、メトロアベニューにある「星圖」(下村奈那さん)「普通の日」(YU SORAさん)「時は建築家、民衆は石工」(泉里歩さん)、プラザB1エレベーター横にある「”Stand Up!”」(髙瑞雪さん)も、ぜひ足を止めてじっくり見てほしい。
同アワードアートコンペのテーマは作家が自由に設定できる。作家がそれぞれ問題意識を持って設定したテーマにふれると、日常と普遍性、時代と人や社会との関わりについて想いを巡らせ、「こういう世界もある」「こんな形で生きることができる」と考えるきっかけになる。
展示会場では、展示されているデザインコンペ、アートコンペ受賞作品それぞれの中から、お気に入りの作品に投票ができる、「東京ミッドタウン・オーディエンス賞」も開催されている。投票と同時に、あなたが推す作品・作家への応援メッセージを送ることもできる。投票者には抽選で5名にプレゼントが贈られるそう。
デザインとアートで盛り上がる秋の六本木、東京ミッドタウン。遊びに行ってみよう!
取材・文:猪瀬香織(JDN)
画像提供:東京ミッドタウン