【結果速報・イベント】2017年度グッドデザイン賞発表! 公式ショールームで展示・投票受付中
日本デザイン振興会は10月4日、グッドデザイン賞の2017年度受賞結果を発表した。
グッドデザイン賞は日本を代表するデザイン賞で、対象領域が商品、建築、システム、サービス、人の活動など極めて広いのが特徴。企業や団体、デザイナーから募集したデザインを82名の審査委員が審査し、人とものごととの新しい関わり方や、社会における新たな仕組みづくりに挑んだ先駆性などの点をふまえて選出される。
今年の応募は近年最多の4,495件。その中から、「グッドデザイン大賞」候補7件や「グッドデザイン・ベスト100」など1,403件の受賞が決定した。
グッドデザイン賞 大賞候補 7作品
いずれも、耳にしたり手に取ったりした方が多いのではなかろうか。2017年を代表するデザインたちだ。
グッドデザイン・ベスト100にはこのほか、ヤマハのバイク「TMAX530」のように機能と見た目の両面で洗練を極めたプロダクトから、全天球カメラ「RICOH THETA V」など新たなテクノロジーを爆発的に普及させたもの、「明治THE chocolate」「熊本城 組み建て募金」など製品を媒介としてサスティナブルな社会の構築を目指す取り組み、東日本大震災でおきた津波16.7mを東京で体感する屋外広告「ちょうどこの高さ」(ヤフー)などが選出された。
また、同日発表された「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」には「写ルンです」や「キューピーマヨネーズ」「浅田飴」など、私たちのそばに長く寄り添ってきたデザインたちが選ばれている。
選出されたものはグッドデザイン賞公式ウェブサイトで閲覧できるほか、受賞展が11月1日から5日まで東京ミッドタウンで開催予定だ。
グッドデザイン賞公式ウェブサイト
http://www.g-mark.org/
会期:2017年11月1日(水)~11月5日(日)(会期中無休)
時間:11:00~20:00
会場:東京ミッドタウン(東京都港区赤坂9-7-1)
入場料:1,000円(5日間有効 / 大学生以下無料)
http://www.g-mark.org/gde/2017/
デザインは想いが”かたち”になっていることが必要
4日に行われた受賞記者発表会で、審査委員長の永井一史氏(HAKUHODO DESIGN社長、多摩美術大学教授)は近年の応募傾向として多様な社会課題の解決を意識したデザインが増えていると語った。また審査ポイントとしては「”かたち”の持つ役割を重要視した。応募のすそ野が広がったのは嬉しいが、デザインは制作側の想いが何らかの”かたち”として表出、結実していることが必要だ」とコメント。
永井氏は同賞の役割にも言及し「変化している時代。働き方や産業に未来を見つけていくため、埋もれているものを発掘し届けるのが私たちの役割だ」と述べた。
副審査委員長の柴田文江氏(プロダクトデザイナー、デザインスタジオエス代表、武蔵野美術大学教授)はロングライフデザイン賞についてコメント。「企業を代表する製品が選ばれている。幅の広がったグッドデザイン賞に、さらに時間軸も存在する」とした。
大賞候補は「みんなで選ぶグッドデザイン大賞」展で投票受付中!
発表されたグッドデザイン大賞候補は東京・丸の内にある公式ショールーム GOOD DESIGN Marunouchi の「みんなで選ぶグッドデザイン大賞」展にて展示され、来場者の一般投票を受け付けている。一般の投票と、審査委員・受賞者による投票結果で最多得票数を得た1件が大賞に決定する。発表は11月1日の予定。
「2017年のシンボルデザイン」と言えるグッドデザイン。大賞の決定まで、まだまだ目が離せない。
会期:2017年10月4日(水)~10月28日(土)(会期中無休)
時間:11:00~20:00
会場:GOOD DESIGN Marunouchi
GOOD DESIGN Marunouchi
https://www.g-mark.org/gdm/
取材:山崎泰(JDN) 構成・文:猪瀬香織(JDN)