【レポート】飛騨の家具®アワード 家具デザインコンテスト 2017 表彰式・講評
去る9月6日(水)、岐阜県高山市内で「飛騨の家具®アワード 家具デザインコンテスト」の表彰式が行われた。
飛騨の家具®アワード 家具デザインコンテストは、今年で2回目を迎える木製品のデザインコンテスト。日本を代表する家具の産地・飛騨高山で毎年開かれている「飛騨の家具®フェスティバル」の一環として行われている。
気になる結果発表
今回のアワードは、応募総数576点(うち海外から224)と、前回の353点に比べ飛躍的に数が伸びた。また、海外からの注目度の上昇もうかがえる。そこから選ばれた受賞作は次の3点。最優秀賞は該当なしとなり、優秀賞に1名の方、奨励賞は2名の学生が選出された。
優秀賞
リーフチェア/LEAF CHIR(横田哲郎さん)
最優秀賞のリーフチェアは、木の葉をモチーフにデザインした椅子。その形状は繊細でありながら人間工学に基づいて計算されており、横田さんは「飛騨のクラフトマンシップがあってこそ実現しうる」としている。
奨励賞
Angle chair(加藤康太さん・東北芸術工科大学)
Komore-Bi(木下瑛彦さん・多摩美術大学)
表彰式にはアワード外部アドバイザーの山崎泰(登竜門ブランドディレクター)らが登壇。会場では昨年受賞作の試作品も展示し、来場者の興味を引いた。
山崎は今回のアワードについて次のようにコメントしている。
(中略)
世界からも日本からも、飛騨が家具づくりの聖地としてさらに認識されるように、良い企画にしていきたいと考えております。今後ともご支援、ご注目のほどお願いいたします。
※2017年11月14日追記
インテリアスタイリストの黒田美津子氏をはじめとするアワード外部アドバイザーの講評は、公式ホームページに掲載されている。
飛騨の家具®アワード 家具デザインコンテスト 公式ホームページ
飛騨の家具®フェスティバル メイン会場はまるでホテル
コンテスト表彰式が行われたたフェスティバル会場の飛騨・世界生活文化センターには、ホテルのラウンジをイメージした空間「飛騨の家具®ホテル」が出現。演出はインテリアスタイリストの黒田美津子氏。イサム・ノグチの照明の下、飛騨産業・日進木工・シラカワ・柏木工・イバタインテリアの5社らにより飛騨の家具が置かれた。
この、木の素材感を活かした温かみのあるラウンジ空間で、来場者が実際にお茶を飲んだりとくつろぐ姿が見られた。単純な企業PRや商談を超え、飛騨の家具®の新たな魅力が体験できる場となった。
空港も新幹線の駅も近くになく、山深い飛騨高山地域。そこでは世界に通用するレベルの木製家具が作りつづけられ、新たな可能性も見えている。そのことが十二分に伝わる数日間となった。これからも、飛騨から目が離せない。