西日本を中心に多くの分譲マンションを手がける穴吹興産株式会社(以下「あなぶき興産」)。
平成26年に創立50周年を迎えることを記念して、『こんなマンションあったらイイね!』というアイデアを募集する「あなぶきスタイルコンペ2013」を開催しています。
このコンペの特徴は、建築を専門とする人はもちろんのこと、建築を専門としない一般の人、住まい手にも広く門戸を開いていること。
ここでは、応募要項を読み解き、建築を専門としない方には、どのような提案が求められているのか「登竜門」流に考えてみようと思います。
まず確認しなければいけないテーマですが、
「マンションスタイルを前提とした、これまでのマンションでは得られなかった新たな価値=イノベーション」となっています。
内容は、”ハード(共用部・間取り・設備仕様・デザイン・等)についてのご提案のみならず、ソフト(住まう方に価値のある新たなサービス・システムや、コミュニティ形成、あるいはマンションの新たな活用方法、等)についてのご提案も大いに歓迎いたします。”
となっています。
ハードの提案ですと、建築図面の扱いやデザインが必要、もしくは出来た方が良いように思えますが、ソフトの提案ならば、これは誰にも可能性があるのではないでしょうか。
テーマに続く文には、
”住宅業界の知識等経験則の枠を超えた新たな発想も求められます。”
”これまで住宅業界と関係しなかった方々からのご提案も大いに歓迎いたします。”
とあります。
これは、かなり業界外の方、専門としない方へのラブコールと読めるのではないでしょうか。
最優秀賞の100万円に目を引かれますが、3点設定された優秀賞は「ハード部門」「ソフト部門」「学生部門」からそれぞれ1点となっており、確実に受賞のチャンスがあることは見逃せません。
また、一次審査を通過するのは入選と佳作それぞれ10点の合計20点あり、通過する可能性が広がっています。
FAQに、「業界に精通されていない方ほど斬新なアイデアをお持ちかもしれません。テーマに沿った内容であれば問題はございませんし、作図やイラストのうまい下手もあるかもしれませんが、出来る限り発想内容に着目した審査を心掛けますので、奮ってご応募下さい。」
とありますね。
同じく、「尚、明らかに実現出来ない夢物語では、審査通過は難しいでしょう。また、誰もが思いつき既に存在するようなご提案も同様です。これまでに実施されていないが実現可能なご提案で、かつ、住まう方の満足や感動につながるご提案をお待ちしています。」 とあります。
つまり「発想内容」が勝負。
どんな発想内容が求められているかというと、上記から、たとえば、
(“今までになく“+”実現可能性がある”)「発想内容」=”住まう人の満足や感動”
みたいな式で考えることもできるかもしれませんね。
発想内容を、以下の規程に従ってA3かA2の紙、片面にまとめます。
(1)コンセプト又は思いついた背景について文章で記載下さい。(但し、600字以内で簡潔に)
(2)具体的な内容の表現は自由です。文章、絵や図、グラフ、表など、表現方法は問いません。
作図やイラストが不得意でも、意図が的確に伝われば結構です。
専門的にパース、CG、模型写真、提案部分説明図などを活用頂いても結構です。
但し、立体(突起物や凹凸)、額装・パネル化は不可とします。
※上記(1)(2)共通で、文字サイズ、字体など、制限はございません。
絵が書けなくても、文字だけでもオッケーということですね。
もちろん、発想内容を相手(審査員)に伝えるにあたって、
絵や図などがあった方が分かりやすいことが多いので、発想内容の適切な表現方法は考える必要があるとは思いますが。別にうまい下手じゃない、ということはFAQにも書かれていますね。
日頃、様々な与条件の中で提案されている建築を専門とする人にとってはもちろん、建築を専門としていない人にも、チャンスがありそうなコンペなのか、という印象です。
あなたが考えるマンションの新たな価値を応募してみてはいかがでしょうか。
(登竜門編集長:山崎)