特集
2018/06/06 10:00

【第3弾】あのヒット商品も! コンテストから誕生したモノ3選

あのヒット商品も!コンテストから誕生したモノ3選 vol.3

わたしたちの身近には様々なモノがあふれていますが、公募やコンテストの受賞作品から生まれたものも多いんです。

そこで連載「話題になったあの商品も! コンテストから誕生したモノ3選」では、公募から生まれた大ヒット商品を3つずつ、厳選してご紹介していきます。(第1弾はこちら第2弾はこちら

第3弾となる今回の特集では「カドケシ」「SPLASH」「すずむし」の3選をご紹介!

カドケシ

【この製品を生んだコンペ】
KOKUYO DESIGN AWARD 2002
主催:コクヨ株式会社
テーマ:ユニバーサルデザイン
賞:佳作

【この製品を生んだ人】
神原秀夫さん
現在のお仕事:プロダクトデザイナー/アートディレクター
略歴:1978年生まれ、東京造形大学デザイン学科卒業。TOTOにてプロダクトデザイナーとして勤務したのち電通を経て、2009年にBARAKAN DESIGNを設立。

【どんな製品になったの?】
製造販売元:コクヨ株式会社
商品化時期:2003年
価格:162円(税込)
販売実績:発売後14年で1400万個以上を売り上げる。

すっかり定番となり、今年も開催が発表されたプロダクトコンペ「KOKUYO DESIGN AWARD」。受賞作の、商品化第一弾が「カドケシ」です。商品化の際、形状は受賞作そのままのものを採用した一方、「キューブがちぎれない硬さを確保し、さらに消しやすく、消しクズがまとまりやすい素材」の開発に力が注がれました。

「2003年度グッドデザイン賞」受賞、ニューヨーク近代美術館「MoMAデザインコレクション」に選定、日本インダストリアルデザイン協会の「デザインミュージアムコレクションVol.6」と華々しい成功を収めています。


SPLASH(スプラッシュ)

【この製品を生んだコンペ】
富山デザインコンペティション(2000年)
主催:富山デザインウェーブ
テーマ:家庭で使われる用品の開発で、複数アイテムとしてバリエーション展開が可能なアルミ製品
受賞作品:乾いた傘と濡れた傘を一緒に立てられる傘立て

【この製品を生んだ人】
浅野泰弘さん
現在のお仕事:プロダクトデザイナー/株式会社浅野デザイン研究所 代表
略歴:1953年生まれ、工学院大学建築学科卒業後、桑沢デザイン研究所夜間部を卒業。株式会社浅野デザイン研究所設立。その後、渡伊しミラノ・ドムスアカデミー修士課程マスター取得(プロダクトデザイン)。

【どんな製品になったの?】
製造販売元:アッシュコンセプト
商品化時期:2003年
価格:5400円(税込)
販売実績:シリーズ異計25万個以上

機能性が高いだけでなく、思わず微笑んでしまうような要素を持ったデザイン性の高い製品を次々生み出しているメーカー、アッシュコンセプト。この企業のオリジナルブランド「+d」の定番商品で、街でときどき見かけるオシャレな傘立て「SPLASH」も、コンペから生まれました。

富山デザインコンペティションで受賞した当時は、コンペテーマに沿ってアルミ素材でしたが、その後アッシュコンセプトがゴムでの製品化を提案。販売開始後は、2001年に世界最大級の家具見本市「ミラノサローネ」に出展、2003年にはグッドデザイン賞を受賞するヒット商品に成長しています。


フォント「すずむし」

【この商品を生んだコンペ】
タイプデザインコンペティション 2012(和文部門)
主催:株式会社モリサワ
テーマ:独創性や審美性を追究した新しいタイプフェイス
賞:モリサワ賞 銅賞、明石賞、ファン投票1位

【この商品を生んだ人】
豊島 晶さん
現在のお仕事:タイプデザイナー/桑沢デザイン研究所 専任教員/株式会社AKIPON DESIGN HOUSE 代表
略歴:1977年生まれ。いくつかのデザイン制作会社を経て、約5年間ニューヨークを拠点にタイプデザイナー・デザインディレクターとして活動。2012年にAKIPON DESIGN HOUSE設立。東京TDC、N.Y. TDC、日本タイポグラフィ年鑑などに入選。

【どんな商品になったの?】
製造販売元:株式会社モリサワ
商品化時期:2014年9月
価格:ライセンス製品 MORISAWA PASSPORT 4万9800円(税抜)
フォント製品 Select Pack 1(PC用)2万円(税抜)
ほか、Webフォント TypeSquareなどの製品あり

「すずむし」は、モリサワ「タイプデザインコンペティション 2012」で受賞した書体です。たくさんの墨を含んだ筆で書いたような、ふくよかで瑞々しい点画が親しみを感じさせる、かわいらしいデザインが特徴です。

受賞後、株式会社モリサワと作者の豊島さんの手により共同開発。2014年に商品化されるまでに、約2年もの月日がかかりました。制作過程では、双方の意図を作品に反映させることに苦労したそう。丁寧な仕事が実を結び、現在では街でよく見かけるフォントの1つになりました。

今年の秋から来年の春にかけて、モリサワ「タイプデザインコンペティション 2019」が開催予定です。「すずむし」に続く人気フォントが生まれるのが楽しみですね。


いかがでしたか?コンペへの挑戦で、あなたもいつか「あの定番商品の生みの親」になれるかも。

構成・文:猪瀬香織(JDN)

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