登竜門
 
デザインのお仕事

コンペ情報

定番コンテスト一覧

学生向け

文芸・コピー・論文
川柳・俳句・短歌
絵画・アート
写真
写真(地域)
ロゴ・マーク・キャラクター
イラスト・マンガ
映像・アニメ・デジタル
グラフィック・ポスター
工芸・ファッション・雑貨
プロダクト・商品企画・家具
建築・インテリア・エクステリア
アイデア・企画
エンターテインメント
その他

メルマガ購読

COMPE WEEKLY

コンテスト結果

コンテスト結果発表一覧

登竜門とは


掲載・広告依頼


主催をお考えの皆様へ


作品の権利/著作権


サイト利用規定


個人情報保護方針


運営会社


大賞決定までの道のりは長し!
JCDデザイン賞 2002/審査会リポート
サッカーよりもJCD!!
日本商環境設計家協会が主催する「JCDデザイン賞」 今年は6月18日、FIFAワールドカップ・日本VSトルコ戦の当日、試合開始より二時間ほど早く、公開審査会が開催されました。
JCDデザイン賞は、日本国内のショップやレストラン・カフェ、美容室、病院、動物園からインスタレーションを含む光や音まで、幅広く募集を行い、その中で優れたデザインに賞を与えるイベントです。

一次審査は非公開で行われました。281点もの応募作品の中から二次審査に進むことができたのは89点と、全体の約30パーセントほどでしかありません。また、この段階ではかなり多くの作品が並べられるため、“いかに印象的か”ということが重要となってくるようです。立体である実物の魅力を、パネルという平面に表現して伝えなければならないところが難しい一面です。一次審査通過作品は『入選』となります。
ここからが公開審査となります。一般来場者も入り、次第に審査にも熱が入りはじめます。部門ごとに順次作品パネルがテーブルに並べられます。審査員は1人4票まで投票することができ、テーブルを回りながらパネルに付箋を貼っていきます。付箋の多い上位数点が三次審査に進むことができるのですが、やはり票が重なることが多いようです。満票ですんなりと三次審査へとコマを進める作品もいくつか見られます。

では、二次審査で注目された作品を何点かご紹介します。


物販店舗部門 飲食店舗部門
華やかな物販店舗部門は、例年と変わらず三宅一生氏のブティックなど、先頃のミラノサローネで活躍した藤原敬介氏の店舗「プリーツプリーズ・新宿伊勢丹店」などが入選しています。
「WARMS」は、床・壁・机・椅子と木材を豊富に使用し、名前通り、暖かく、やさしい光が包む空間です。
また、大賞と同じく“車のショールーム”である「ホンダ アーバン」も入選しています。
この部門はカフェの応募が目立ちました。中でも評価の高かった作品は、近未来的な雰囲気が漂う個性派「ヴィジョネア」。そして “カフェ兼ギャラリー”と、クリエーターも御用達のアートな場「ハーフオンスカフェ」。この2作品には、紫色を効果的に使用してる共通点もありました。また、見逃せない「リストランテ リアル」は、昨年山本耀司賞を受賞した堀川秀夫氏の作品。今年も巧みな技を魅せてくれます。

    ハーフオンスカフェ
* (左)「WARMS」、(中)「ジービーガファス」、(右)「ハーフオンスカフェ」

大規模店舗部門 サービス・アミューズメント部門
今年の4月に商業施設としてリニューアルオープンした「横浜赤煉瓦倉庫」2号館の再生プロジェクトは、満票を得て第3部門では唯一の優秀賞。歴史的建築物と商業施設のコラボレーションは大成功を収め、クラシックさを強く残しつつもモダンな施設となっています。 美容室2作品が候補となり、審査に時間をかけていました。2作品は対照的なイメージを持ち、「BMa ビューティマツバラアネックス」は天井までデザインしきっているという手の込んだ空間。また、「スタジオ カットメロン」は暗がりの中で光る家具が照明となる空間です。

   
* (左)「スタジオ カットメロン」、(中)「福沢地区コミュニティセンター」、(右)「ジャパンエキスポ山口2001山口きらら博山口県館」

文化・公共施設部門 その他の部門
優秀賞の「福沢地区コミュニティセンター」と「山口きらら博山口県館」の両作品は、建物の形と質感にこだわりのある興味深い作品です。 第6部門は、「かすかに、だけど確実にあるもの」が印象的でした。水路の上の空間に数本の糸を施した、インスタレーション風の作品です。
短い休憩を挟んでの3次審査は、自由に意見を交わしながら、2次審査よりも意見交換中心のスタイルで行われました。自然な流れで意見が飛び交うなか、会場内の緊張感もだいぶ和らぎ、最終選考に残す作品もそれほど時間を費やさずに決定しました。選考の中心となったのは、やはり投票数のようです。

2次・3次審査において、司会役となるのはJCD理事の飯島直樹氏。会場に向けて作品を紹介する際、パネルをハンディカメラで撮影し、そのまま大きな2つのスクリーンに映します。写真に収められた作品を大画面で表示することによって、再びサイズを取り戻し、擬似的なリアル感を味わうことができました。JCDデザイン賞・公開審査ならではの楽しみのひとつです。


   
* 審査中の会場の様子
今年の最終審査はおもしろい展開となりました。
審査員の誰もが心の中で「日産」が大賞になることを読んでいて、「それならばあえて他の作品に投票を」と、した結果、ダントツ1位のはずの「日産」に票が集まりませんでした。投票数だけで判断すれば、宮本亜門賞の「NPC/1」が大賞なのですが・・・投票数を数えなくとも、もしくは口に出すまでもなく「暗黙の了解」で、誰一人文句無しの大賞決定となりました。
大賞は 強さも美しさも圧倒的

審査員六人満場一致で大賞を受賞した「日産銀座ギャラリー+日産本社ギャラリー」 オーソドックスなデザインだが、圧倒的な力強さがあり、健康的で美しい!と全員が絶賛するほどの実力ある作品でした。
広々とした空間に光るシルバーと黒。滑らかなカーブを描く壁や柱など、とにかく見どころ満載です。

最後まで大健闘の3作品

特別審査員・宮本亜門賞の「NPC/1」(動物病院)は、病院という枠にとらわれず、室内と屋外が調和した見事な構造。また「+A VIA BUS」は、プログラミング・システムが大きな割合を占める総合的なデザイン技。「ミニマル」は通りかかった誰もが必ず入ってしまいそうな、飾らなさが魅力のカフェです。


   
* (左)「日産銀座ギャラリー+日産本社ギャラリー」、(中)「+A VIA BUS」、(右)「ミニマル」
 最終審査を終えて...

全ての審査終了後、審査員へ質疑の機会が設けられました。会場からの“パネルを見て、付箋を貼る・貼らないの違いは?”という質問に対し、「一次審査では300枚近くの作品を短時間で審査しなければならないので、『感覚』で審査することが多い。例えば、宮本亜門賞の「NPC/1」の場合は、動物病院というプログラムとデザインを瞬間的に読み取り、判断するため。」
シンポジウムを予定していたのですが、最終審査が豊富な内容となったため、実質的には「最終審査=シンポジウム」となりました。

昨年より開始され、今回で2度目となった公開式の審査会。前回に引き続き、充実した審査および結果となりました。また来年の審査会が待ち遠しいところです。

  【 登竜門 TOP 】/ 【 JCDデザイン賞2002 TOP 】【 速報 】【 リポート 】【 作品 】【 応募データ 】【 JCDとは 】

登龍門とは広告取り扱いよくある質問
Copyright(c)2001 Japan Design Net / このwebサイトの全ての内容について、一切の転載・改変を禁じます。
本サイトに関するお問い合わせは、ジャパンデザインネット事務局まで