1997年に急逝したグラフィックデザイナー亀倉雄策の生前の業績をたたえ、グラフィックデザイン界の発展に寄与することを目的として、1999年に設立された亀倉雄策賞。この賞の運営と選考はJAGDA(社団法人日本グラフィックデザイナー協会)が行い、毎年『JAGDA年鑑』出品作品の中から、年間で最も優れた作品に対して贈られます。
第4回となる今回は、佐藤可士和氏の大胆な色面構成とロゴだけで表現されたポスター「Smap」が選ばれました。アイドルグループの広告であるにもかかわらず、あえて顔写真を使わずに色の三原色で表現した作品は、正攻法でなく常識を破る表現であり、グラフィックの根源的な力を見せつけたデザインの勝利と高く評価されています。この受賞を記念して個展を開催し、初日に授賞式を執り行います。
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プロフィール
佐藤可士和 Kashiwa Sato
1965年東京生。1989年多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。同年、博報堂入社。2000年博報堂退社。同年、クリエイティブエージェンシー「サムライ」設立。東京ADC会員、東京TDC会員、JAGDA会員。
主な仕事:本田技研工業ステップワゴン、インテグラ、プレリュード、キリンチビレモン、資生堂5S、TBC 木村拓哉キャンペーン、パルコ企業キャンペーン、スマップ、森高千里、Hi-STANDARD等、商品開発から広告キャンペーンまで幅広く、トータルなクリエイティブディレクション、アートディレクションを手掛ける。
主な受賞歴:東京ADCグランプリ(2001)、東京ADC賞(1996、98)、朝日広告賞(2000)、亀倉雄策賞パッケージ大賞金賞(2000)、日経トレンディ広告賞(1997)、毎日広告デザイン賞優秀賞(1997)、JR東日本ポスターグランプリ銀賞(2000)、ニューヨークフェスティバル銀賞(1999)、ほか多数。
著書:『佐藤可士和の仕事と周辺』(六耀社)、『A.D.2000』(マドラ出版)
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