特集
2017/09/01 15:00

売ることまで考えるのがデザイン ー サンワカンパニー・デザインアワード主催 山根太郎2 / 2 [PR]

SANWA COMPANY DESIGN AWARD 2017 プロダクトデザインコンテスト 主催 サンワカンパニー代表取締役社長 山根太郎

トレンドを「知る」立場から「発信する」立場へ

― 2016年から、ミラノサローネ国際家具見本市に出展されていますね

ミラノサローネは世界最大の家具見本市で、住宅関連企業や建築・インテリア業界の関係者が39万人も集まる一大イベント。こんなによいマーケティングの場は他にありません。しかも簡単には出展できないので、出るだけで箔がつく。だから私が「絶対でるぞ」と。「世界一の展示会で一番のパフォーマンスをしようよ」というのが最初の動機です。

― 簡単に出展できない見本市に、どうして出展できたのでしょうか

主催者にイタリア語で直筆の手紙を書いて、自らプレゼンしに行きました。最初は怪訝な反応をされましたが、最終的には「イタリア語で手紙を書いて、社長が自らイタリア語でプレゼンしにきた会社は初めてだ」と出展を認めてくれたんです。本当に熱意と運で勝ち取った場所ですね。

ミラノサローネ2017出展作"PATTINA KITCHEN"

ミラノサローネ2017出展作”PATTINA KITCHEN”は、ヴィンテージ感のある面材と現代的な素材を融合させた、新しいミニマルデザイン。空間演出はイタリアの建築家・アートディレクターKicco Bestettei氏と、照明は同じくイタリアで新進気鋭の照明ブランドDavide Groppiとコラボした

― 出展されて何か変わったことはありますか?

日本の企業や建築家などの弊社を見る目が、ガラッと変わりました。「大手企業でも出られないのに、どうやって出展したんですか?」と。人材採用にもよい変化が出ています。デザインに意識が高い会社として認知されるようになり、「建築業界ではサンワカンパニーしか就職を考えていない」という方もいるんですよ。嬉しいです。

デザイン志向の強い会社として世界にアピールできた意義は、本当に大きいですね。「海外で発信する意識が一番高い会社」という自負が生まれたので、社内の意識も変わったと思います。デザイナーたちが活性化しているのを感じます。来年はさらに規模を広げて出展したいと考えています。

― 海外でアピールすることは大切ですか?

とても重要です。空間デザインのトレンドは先ほどのミラノサローネや、パリで行われるメゾン・エ・オブジェなどの見本市から発信されますが、日本にはそのトレンドが2年遅れでやってくる、と言われます。トレンドを知ってから商品を開発し市場に投入するまで、やはり2年くらいかかってしまうんですね。でも私たちはトレンドを「知る」立場を超え、「発信する」立場になろうとしています。遅れるどころか、先を行く。だからミラノサローネのような国際見本市を重視しているんです。

多機能で大がかりなキッチンが多い中、シンプルでミニマルなサンワカンパニーのキッチンは参加者の注目を集めた

昨年のプロダクトデザインコンテストの最優秀作品は商品化して来年のミラノで発表する予定ですが、そこで応募者の方にはコンセプトなどの説明を行っていただきます。デザインの世界で本当に勝負したかったら、やっぱり海外に向けてコンセプトくらい説明できないと厳しい。でも、できるほうが夢が広がりますよね。

心地よい空間を増やすことで、人々の暮らしを豊かに

― 人口減少や家族の在り方の変化にともない、日本の住環境は激変しています。どのようにお考えでしょうか

周りと同じことをやっていても伸びない時代のほうが、工夫し甲斐があります。どんな商品でも差別化という考えが重要ですが、デザインはまさに差別化を生む重要な役割を担っています。弊社の強みである「デザイン性が高い商品」が受け入れられる時代になってきたはず。社会に、もっとデザインを重視したものが増えていけばいいと思います。

山根太郎 株式会社サンワカンパニー代表取締役社長

商品やアワードを通じて、にわかファンでもいい、少しでも建築や空間デザインが好きな人を作りたい。それで自然に市場が盛り上がって、デザインに注力した商品が世の中に増え、それを自ら選択する消費者が増える循環が生まれればいいですね。

― 最終的にはそれが消費者のメリットになるんですね?

はい。自分が好きなデザインを考え抜いてつくった空間って、心地よいものだと思います。心地よい空間を増やして、生活の質を向上させる。これは弊社の掲げる「全てはお客様のために」にも通じる理念です。サンワカンパニーがきっかけで空間デザインに興味を持った人が、最終的に他ブランドのデザインを気に入ってもいいんです。それで社会全体の空間が心地よく、豊かになれば本望ですね。

― ありがとうございます。最後に応募する方へ向けてメッセージをお願いします

私たちサンワカンパニーも、まだまだチャレンジャーの立場。このアワードをきっかけに「デザインとは何か」を一緒に探究しましょう。私たちがひとつ上のステージに上がるときは、デザインの地位もステージアップすると思います。

ユーザーの使い心地や価格帯なども含めてデザインなので、そこに共感していただける方のご応募をお待ちしています。自身のデザインが商品になって世の中に受け入れられる過程や、消費者が手に取る瞬間を一緒に見届けましょう。そして、より多くの人に“豊かさ”を届けていきましょう。

山根太郎 サンワカンパニー代表取締役社長

SANWA COMPANY DESIGN AWARD 2017 プロダクトデザインコンテスト

応募期間:2017年7月21日(金)~10月13日(金)
テーマ:DESIGN IS SOLUTION
募集内容:テーマに沿ったプロダクトのアイディア

募集要項:
http://compe.japandesign.ne.jp/sanwa-design-award-2017-product/

公式ホームページ:
https://www.sanwacompany.co.jp/designaward/2017/product/youkou.html

聞き手・編集構成:猪瀬香織(JDN)