このアワードは、まずインターネット上での審査があり、BEST100が選ばれます。2次審査に進む作品はプレゼンテーションパネルを提出します。例年A2が3枚のパネルは、今年から2枚に。これは作品パネルが全国各地でのJCDデザインアワードの展示会に使われるのを考慮してのこと。実際に稼働している施設や空間を対象としながらも、その時代を映すデザインを、少ない枚数で分かりやすく表現する能力も求められる。要求レベルの高いアワードといえるでしょう。的確なプレゼンテーションを行うことは、実務面において、クライアントにアイデアを伝えるスキルの鍛錬にもつながります。
【Ustreamでの公開審査中継も】
2次審査会はゲスト審査員を招聘して一般に公開し、BEST100の中から、空間デザインにおける最先端作品群を精選します。この2次審査の過程は毎年公開されており、空間デザインに興味のある多くの学生や実務者がその様子を見守ります。今年はさらにUstreamで中継を行い、これまで審査の様子を見られなかった遠方の関係者もインターネット上でディスカッションを見ることができました。審査の途中では有意義な意見が飛び交いますから、音声・画質などにも気を配り、今後も続けて欲しい取り組みです。
さまざまな試みを取り入れた今年のアワードの応募総数は、海外からの応募17点を含めて、375点。例年は400数十点の作品が集まりますから、応募締め切りのタイミングでアイスランドの火山が噴火によりミラノサローネから帰れない人が続出したことも多少影響しているかもしれませんが(受付は最終的に5日間延長)、不況の余波を感じずにはいられません。しかし、こんな時代だからこそクリエイター魂に火がつくのか、様々な問題点をクリアして現実に至った商空間のレベルは高く、いつも以上に見応えのある作品が並びました。
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今年は商空間に限定した5つのカテゴリーで審査。良いと思った作品には付箋紙が貼って投票。
二次公開審査では、テーマ毎に並べられたBEST100の作品を審査します。作品を、ひとつずつ丁寧に見ていく審査員の皆さん。
2枚目のパネルも、もちろんしっかり審査されています。
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