美術新人賞「デビュー」2014 - 月刊美術 PRESENTS

募 集 終 了

  • 絵画・アート
  • 募集要項
  • 結果発表

エントリー総数:202点
入賞作品数:31点
結果発表:2014年2月

ここでは入賞作品の中から、奨励賞からグランプリまでの6点をご紹介します

» 今年の募集要項はこちら

※画像をクリックすると大きな画像をご覧になれます

グランプリ

はこいり
「はこいり」

財田翔悟

コメント

日々の生活が日々の創作に繋がり、一つの作品が出来ています。その作品に写し出されるモノは実に私的であり、自分自身を表すモノだと考えているのですが、そんな作品が他人の共感を生み出すことが出来るのだろうかと日々自問自答しています。しかし、どこかで私的であればあるほどに人との繋がりを感じる作品を作れるような予感を感じているのです。

準グランプリ

雨柳道
「雨柳道」

木村まどか

コメント

植物や海、風景など、私達とは異なる時間を持つ存在の不思議さを表現したいと考えています。慌ただしく一瞬で過ぎ行く私達の時間の一方で、全く異なる広がりを持った時間のリズムが営まれている。超える事の出来ない両者の隔たりに、安堵や冷たさ、儚さ、美しさを感じ、余白を用いて表現しました。


フレンズ
「フレンズ」

土井沙織

コメント

動物も植物も、空想上の生き物も、等しく友達だった、子供の頃。あの頃は、世界のすべてが私の味方だった。”社会”の中で生きていくには、いつまでも空想の世界で遊んでもいられずに、手放してしまったが、私は、あの世界を忘れることができない。いっそのこと、いつまでもあの世界で遊んでいくことにしよう、あのころの”友達”は、こんな風に私をむかえてくれるだろう。

奨励賞

流転ー桜III
「流転ー桜III」

北川安希子

コメント

小雨が降る中、水面にできる波紋の形とそこに映り込む桜の様子を描きました。散ってしまっても時が巡ると、毎年咲く桜は、華やかさ、はかなさと同時に時の移り変わりや未来への思いも見る人に感じさせる花だと思います。水の波紋の丸い形を回っていくイメージに見立て、水をかえして循環していく自然や、時、季節の象徴としての桜と水を表現しました。


実在の矛盾
「実在の矛盾」

久保木桂子

コメント

墨と、紙の繊維との織り成す滲みやぼかしの表情が、私の意図したものを超えることがあります。作品を作る度に起こる現象ではありませんが、そこには平面である事をやめ、何かを語るような錯覚が生じていて、ついつい追いかけてしまうのです。その遠くを見るような、明るい感覚を画面に投影したような感覚は決して過去への憧憬ではなく、未来を見つめるまなざしでなければと思います。


戯れごと
「戯れごと」

コメント

長らく花と骨を描いてきました。それらを選んだのは形の美しさ。そして人の持つ「感情(想い)」を表現するのに最適なモチーフだと思ったのです。現在は「花言葉」という連作にして花と骨を描いています。今回は「白爪草」で花言葉は「約束」です。約束を交わすために絡ませた小指は不自然な姿です。己が手を絡ませた真似ごとなのか、それとも本心の無い約束だからなのか。それは二人(または一人)の「戯れごと」。